メンタルケアも大事になる慢性疾患

慢性疾患の患者さんの場合、治療を進めていても劇的に改善するという事は難しいことも多いです。
現状からできるだけ悪くならないように努めていきますが、徐々に悪化していく事も少なくありません。
大きな改善がみられるような状況であれば、それを患者さん自身も、ケアをするスタッフもやりがいにすることが出来るのですが、慢性疾患の場合はそれが難しくなってきます。
気持ちを前向きに持っていくことが難しくなってしまうことがあるのです。

気持ちが前向きにならないと、治療への向き合い方も変わってくることになります。
食事や生活習慣などに気をつけなくてはならない疾患の場合には、患者さんが前向きに取り組んでいくことが必要となるのですが、それが出来ない状況になってしまうと、治療にもマイナスに働いてしまうことがあります。
慢性疾患の患者さんに対してメンタルケアを行っていく事は、治療をより良い方向に進めていくための大きな力となることもあるのです。

また、慢性疾患で苦しんでいるなかで、精神的にも大きな負担となることがあります。
良くならない状況や辛い症状が続くことで、うつ病などの病気になっていく可能性も出てくるのです。
それを防いでいくためにも、患者さんのメンタル面に配慮し、適切なケアをしていく事は必要な事と言えます。
常に患者さんのそばでケアをしている看護師だからこそ、日々のちょっとした変化に気が付いたり、働きかけが出来ることもあるものです。